2008年08月09日

続・タモリのタモリたる所以

タモリ2.gif

いや〜

私もこちらのブログ長年やってますが
「続」はこれが初めてです。

それは
タモリが伝説を作ったから

に他なりません。



初めて語りますが

私は「いいとも」以前のタモリが大好きで

赤白眼帯でNHK「連想ゲーム」などに出ていると
タモリばかりせっせと応援していましたし

卒業時に回ってくるサイン帳などには

好きなタレント「タモリ」と書いている程でした。

今は「いいとも」より「タモリ倶楽部」をせっせと観ています。




さて
伝説と呼べる「弔辞」です。

タモリは仕事以外の顔を見せることも滅多にないし
まして自分の目線で「誰か」を特別に語るということも過去になく
マスコミとしても大注目であったと思われる弔辞。


全文はネット上でも読めると思います。

私も最初はネット上でそれを読み、
重ねてテレビ8分の弔辞を読む映像を観ました。
絶対観たかったのです。


弔辞を読むタモリは至極冷静に見えました。

ですが
私の心に何点か

正確には3点が
ひっかかりました。

流暢に読んではいるものの
「森田一義個人の心の奥底から湧き出るようなもの」
だったのじゃないか…
ところどころ共通語とは違う
博多弁のイントネーションで語られていたこと

全文としてネットで見られる文章には
「先生とのいろんな出来事が、場面が思い出されます
とありますが

映像のタモリは読んでいるにしては
「先生とのいろんな出来事が、場面が浮かべさせ…られます」と

普段の日本語とはあるまじき文章が口から出たのです。驚きでした。

そして

最後に近い部分
「(先生はこの会場の片隅で)あぐらをかいて肘をついて
ニコニコと眺めていることでしょう。

『お前もお笑いやってるなら弔辞で笑わせてみろ』と
言っているに違いありません

「違いありません」

とこうまで断定しているタモリが
この後の文章でも特別に「笑わせる」ということを…
確実に笑いがとれる」ということを
しませんでした。

ん?
これは赤塚先生に報いたいタモリにしては?

笑わせることができないのなら敢えて言う必要もないのでは…?

という疑念が湧いたのです。



翌日

なんとなく白紙ぽく見えていたタモリの弔辞…が
「ほんとに白紙だった」(本人の弁ではない)

というのを聞き
ようやく腑に落ちた…膝を打ったのです。


赤塚先生にしかわからないタモリの「読む」芝居

タモリは15年くらい前によく
超人的な「記憶術」を見せ付けていました。

いいとものお客さんにランダムに単語を言わせ
それを全て記憶し、一言一句間違えずに反芻しました。

その術をもってして

この弔辞もアドリブができたのだと思います。

弔辞は読み込んでみると

1.先生の闘病生活について
2.先生との衝撃の出会いについて
3.先生からの教えについて
4.先生の人柄について
5.私にとっての先生の存在
6.先生の哲学
7.先生との密な時間
8.そこで見ている先生へ
9.先生への初めてのお礼

という9ブロックに分けられていることがわかります。

タモリはきっと
白紙をめくるフリをしながら
1ページ目はこの話
それだけ決めて
あとは溢れる思いをカタチにしたのだと思うのです。
センテンスの文体はその場で考えたと合点がいきます。


それは多分常日頃から
タモリの心の中にまとまっていた思念
口にするのは簡単だったと思います。

でも本人の前で決して語られることのなかった思念。
「弔辞」という機会を与えられて
ようやく解き放たれた思念なのです。

タモリは
ずっと抱えてきた「これらのこと」を…
溢れる「感謝の言葉」と「それを言えないだけの理由」を

自分の中から噴出させたことで
巨匠が作ってくれた
タモリ」という存在をようやく自ら肯定し
昇華できたように思えるのです。

恩師への弔辞を「白紙を見ながら読む」という一世一代の
タモリならではの小芝居。

赤塚先生
「お前はやっぱり面白い!」と笑っていたんじゃないでしょうか。


エピソードを読むと

タモリに明け渡したアパート4LDK
(他に豪邸を構えていたと勝手に思い込んでいたタモリ)
先生は昼夜仕事場で寝泊りし(最初はバレてなかった)
タモリは
ガウンなんか着て
すっかり「あるじ」の顔をして出迎えたりしていたそうな。
愛人より愛人らしい関係。
惚れに惚れぬいた関係だ。

二人の人生。
ギャグで出会い、ギャグで関係を深め、
ギャグ的スキルでしばしの別れ
また…ギャグな再会をするんじゃないだろうか。

こんな稀有な関係・愛を皆に知らしめること
ナンセンスな笑いの奥にある哲学に気づいてもらうこと
それをタモリもひとつの使命として真っ当したと思うのだ。


改めて二人の絆に震えた。
posted by 彩賀ゆう at 21:32| 大分 晴れ | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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